今朝の朝日新聞「オピニオン」を読んで
第三の開国ー野球も?
スポーツマーケティング会社「トランスインサイト」代表 鈴木友也さん
野球解説者 張本勲さん
両氏の、いわゆる「プロ野球クライシス」に関する主張と、考えを読んで
違和感と争点の違いを感じた。
鈴木氏の主張は、プロ野球球団の経営に世界展開、いわゆるグローバル化の勧めを主体とした
アメリカとの共存とアジア進出の二つの柱を挙げている。
張本勲氏の視点は野球界OBらしく人材流出の懸念と規制の訴え
球団数の変更などの運営変革を前面に出した主張だ。
ボクの視点は少し違う
張本勲氏に反論するならば
王、長島時代はスポーツ・コンテンツが少なく
全国放送の影響力を駆使した宣伝と時代背景、読売巨人軍という宣伝媒体の成功によって
国民的な人気を獲得していただけなのだ。
そもそも、両者の視点、主張には「野球は面白い」という絶対的な自信を感じない
比較すると「ずるい!」ということになるが
サッカーという競技は試合時間がおおよそ決まっていて
先般行われた、日本シリーズの5時間を越える激闘なんていうものは「ほぼ」存在しない
昨今のテレビコンテンツとしては、枠をしっかり決めて放送できる優等生なのだ。
プロ野球の試合においては、試合が白熱し勝敗の行方が二転三転すればするほど
放送の枠には収まらず、結末は深夜のスポーツニュースでという具合になる
「しらける」のは当然でしょう?
ところが、野球というのは間合いが試合の流れを作り出し
勝敗の行方を決していくスポーツだ
試合時間が決まっていては面白いわけが無い
「サッカー」とは異質で複雑な要素を持っている
何が言いたいのかというと・・・・
複雑なルールと、間合いやデーターなど多くの要素を理解し持っていればいるほど
観戦が面白いスポーツになるのだということ
最近の野球には、この面白さを伝える努力を感じないし
たとえ、一部のメディアや専門誌が記事として取り上げても伝わっていない
プレイボール直後から、球場の中には喧騒と楽器の音が溢れかえり
硬式のボールがバットに当たる音すら聞こえないのだから・・・・
また
張本勲氏の主張ほど、大リーグ流出によって良い選手が日本にいないわけではない
人工芝での過密日程に身体が悲鳴をあげ、主力選手がシーズン途中にケガで離脱するのは当然だし
それを自身で防ぐためには、際どい打球に果敢に飛び込むという選択肢は
必然的に少なくなる
「エキサイティング」なプレイを見る回数も減ってきているのは当たり前だ
それを防止するために試合数を減らし
選手の負担を少しでも無くしていくという議論も一部を除いては無い
興行として経営としてという観点よりも
いま必要なのは、「野球は面白い」ということを経営陣、選手、コーチ、そしてファンも含めて共に考え
広く伝えていくことなのではないだろうか
鈴木氏の主張については、僕の経済観や人生観が大きな反発を示している
だから、明日にします。
2011.02.01 | コメント(0) | トラックバック(0) | 野球
